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  日刊新周南に連載中のリレートーク (2001年7月掲載)

馬耳周南風

    トクヤマ52番街?

 毎日暮らしている街の身近な場所が、気がつけば様がわりしているなんていうことがしばしばある。子供の頃からの思い入れのある古い建物が取り壊され駐車場になっていたり、やたら歯抜け状態で生活の匂いが消えていく様子にがっかりしてしまう今日この頃である。そんな、かつて悪ガキ仲間の遊び場であったご近所の変遷を悲しく思いながらも街並みを構成する要素として「通り」について考えてみた。

 まず、「市内でこれはまあ、なかなかでしょう。」といえるのは御幸通りから岐山通りである。特に木々でおおわれた緑豊かな岐山通りは徳山市を代表する通りとして誇れる素晴らしい雰囲気をかもしだしている。通り沿いに公共や企業関係の建物が多いせいか、派手な賑わいや活気は感じられないが、落ち着いたイメージが漂っている。郵便局から駅前までが御幸通りである。「いちいち書かんでもみんな知っちょるいね。」と言われそうだけど、あらためてあの徳山一の幅員を想い浮かべてみてください。建設当時、多分「なにを考えちょるんか。」と言われたであろうワイドな発想に敬意を表したい。偉業とは古今東西、後世評価されるのだろう。

 市街にある通りは、他にも昭和通り、平和通、銀座通り、PH通り等がある。どこかの街にも同じ名前があるけれど、パクリが悪いわけではないので命名の由来は論じないこととして進めよう。なかでも二番町の交差点から南にまっすぐ伸びる昭和通りの二面性たるやすごいものがある。閑散とした昼間とはうって変わり、夜ともなるとヘッドライトにネオンサイン、漂う香水の香り、まさに光と喧騒がうごめくストリートと化す。(しかし、最近は行き交う人が減った気もするが。)

 この昭和通りのなかほど、コンビニがある交差点からもうひとつ西側に位置する平和通りに抜ける通りにはお寺さんが多い。徳応寺、本正寺、八正寺、少し北側になるけど金剛寺と密集している。黙って座っていらっしゃる大仏様(いじまさまと、ばあちゃん達は呼んでいた。)をみるたびにかつて「寺町」と呼ばれていた時代に想いをはせることができるこの通りを勝手に「寺町通り」と呼んでいる。

 そこで、まったくのおもいつきだが、おもだった通りには街なみを連想させる名前をつけてあげたらどうだろう。住んでいる人もきっと楽しいだろうし、初めてこの町を訪れる人にとってもわかりやすいのではないだろうか。多分、調べると「市道なんたら線」とか「県道なんとかかんとか線」などという本名をもっていそうな気がするけど芸名はかっこいいほうが良いにきまっている。

 そういえば、徳山小学校前の桜馬場交差点には52と記入された標識があったような。小学校前の通りだと、とかく「あいさつ通り」とかになりそうだけど、おもいきって「トクヤマ52番街」なんてどうでしょう。おっと、徳山市は東京の地名のパクリが多いといわれてきたが、ついに気分はニューヨークってか?

                                      戸倉茂雄


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